以前にも大塚駅の朝のラッシュ時のことを書いている人がいたが、この駅を使う人たちの「思いやり」、「忍耐力」、「人の良さ」に感動し、私も書かせていただく。
　今朝、雨が降っていたせいもあり例によってホームは大混雑であった。とにかく階段をなかなか降りられない状態なのである。上野方面に行く電車が到着したと思ったら今度は池袋方面に行く電車が到着。階段付近に降車した人たちはそのまま階段になだれ込む。後ろに並んでた人たちは進まない、進まない。しかし怒ったり、怒鳴ったりする人は一人もいない。どうしてなのか? 大塚駅を利用する人たちは皆、育ちの良いお坊ちゃま、お嬢様の集まりなのか? とにかく不思議である。階段の下からホームに上がってくる人たちもじっと我慢して順番を守って上がって来る。池袋駅ではこうは行かない。必ず怒鳴る人間が出てくる。喧嘩も始まるであろう。なんて大塚駅を利用する人たちはやさしい人たちの集まりなんだろう。
　何年か前、駅員さんがあまりの混雑のひどさにホームで誘導していた時期があった。しかし、これは失敗に終わった。駅員さんがいると、人々は駅員さんに文句を言うのである。そこで大塚駅の駅員さんたちは考えた「みんなの自主性にまかせよう!」と。それ以後、どんなに混雑していようとホームに駅員さんたちはいない。そして見事にその作戦が当たり、「思いやりの大混雑のホーム」の形が出来上がった。
　階段を降り、改札口で「おはようございます。」の駅員さんの声を聞くと、天城越えをしたかのような爽快な気分に浸れる。まさに感動的である。でも、できたらもう少し楽に階段を降りたいんですけど・・。